Noble Audio Kaiser Encore Brass Limited Edition レビュー:濃密かつ繊細で高解像度、真鍮固有の”深み”を感じる限定イヤホン

オーディオ

Noble Audio Kaiser Encore Brass Limited Editionを購入しました。このイヤホンは香港専売でしたが、国内で2020年5月22日~5月30日に完全受注生産で販売され、その価格はなんと33万円です。

しかも試聴はできず、これを新品購入した人は33万を無試聴で購入しているわけです。中古で購入した庶民の筆者からすると、一体何者なんだ……?と思ってしまうところですが、レビューしていきます。

本体の高級感が尋常じゃない

まず驚いたのは外観です。成金の権化と呼ぶしかない筐体は魅入ってしまいます。ただ、そこまでいやらしいわけではなく、どちらかといえば上品な感じの金です。ロゴからも高級感が漂ってくるのは所有欲を満たします。

音質:真鍮なのに華やかで感動する

音質の評価は極めて主観的なものであり、人によって大きく評価が変わる可能性もあります。ご理解の上で、参考程度に読んでください。

試聴機器:iPhone6 イヤピース:RADIUS Deep mount

比翼の羽根 – eufonius

こちらは女性ボーカルのアニソンです。アニソンらしく全体的な評価としては高音域が非常に華やかで、もう聴いているだけでウットリとしてしまいます。また、バスは真鍮素材特有のドッシリとくる感じがあり、総じてポップに合います。音場は広すぎず、狭すぎず、多ドラ機の広さといいますか、あの濃密な感じです。

Route De La Soie – Cecile Corbel

続いてはケルト系の楽曲。全体的に艷やかで、音の伸びがよく、非常にうっとりとしてしまいます。そして低音は柔らかく、しっかりと沈んでいくのが心地いいです。

誰かの心臓になれたなら – ユリィ・カノン

最後はボカロ曲で、高音域が強調されています。高音域が強調されている曲は「キツく」感じることがよくあるのですが、中高音域が強調されているのにも関わらず、それがありません。なんとも驚くべきことに柔らかいのです。けれども華やかな音をしています。

マニア的に表すなら、「高音域が強調されていながらも寒色な感じがなく、柔らかい」ステンレスとカッパーのいいところを融合したような音ですね。

総評:最高、沼が終わった、真鍮だいすき

総評としては「真鍮なのに中高音がクリア」けれども「特有の低音はシッカリと鳴る」、音場は広すぎず狭すぎず、いい感じのバランス、通常版よりも全音域での解像度が向上している。BAらしく、音のつながりがいいです。出先でもこれが聴けるのは控えめに言って夢心地…。

真鍮ホンは籠もったような、アナログライクな音になりがちです。ところがKaiser Brassはクリアでデジタルライクな音に真鍮の深みある柔い低域を施しています。こういった音作りをするイヤホンはあまりなく、あったとしてもMOONDROP KXXSのように筐体素材や方向性の違うものです。そういった意味でこのイヤホンは希少な音だとも言えるでしょう。

そもそも真鍮イヤホンの母数自体少ないわけです。さらに、落ち着きのあるウォーミーでアナログライクな音でなく、疾走感もあり、華やかでデジタルチックな製品は稀有なのが事実でしょう。そのニーズに応えるイヤホンこそKaiser Encore Brass Limited Editionであり、真鍮の音が好き、それだけでなく、寒色も暖色もや嫌だけど無味無乾燥な音も嫌!という方には機会があれば是非とも聴いていただきたいです。ステンレスとカッパーの中間にいる真鍮の音、好きな人はもう虜になっちゃいますよ?

私はすでに虜です。真鍮だいすき!読んでいただき、ありがとうございました〜!

コメント

タイトルとURLをコピーしました