AK240SS(Stainless Steel)レビュー in 2021:美音系の頂点、色褪せない音質

ポータブルオーディオ

長年探し求めていたAK240 SSを購入しました。AK240 SSはAK240の本体素材をステンレススチールに変更した限定モデルで、定価は36万円です。本機は市場に流通することが極めて稀で、そのうちほとんどが「ボリュームノブに不具合」を抱えています。ところが、今回購入したものはやや傷がある程度のBランク品で、付属品も完備でした。ここまで状態のいいものが市場に流通することは稀なのでは?と思います。

シンプルながらも美しいデザイン

AK240 SSのデザインはシンプルながらも美しい。ステンレス筐体の反射がいい味を出しています。

本体サイズは小型で「ポータブル」といった感じ。昨今ではDAPの大型化が進んでいますが、小型で携帯性に優れているに越したことはないです。とはいっても、本体重量は270gとやや重めですが。

出力端子は3.5mmジャックと2.5mmジャック。後ほど触れますが、私は3.5mmジャックの方が好みです。

音質 – ほのかに感じるステンレス加減、AK240の美音をつきつめている

AK240 SSは「ステンレスなのにカッチリとしすぎていない」ことが最大の特徴です。私の聴いてきたステンレス素材を採用したプレイヤーは低音域のカッチリ感がキツイ場面もチラホラとありました。

AK240 SSにはそれがなく、ステンレス固有の残響感はあっても、カッチリとタイトな音ではない。通常版のAK240にあった「優しさ」や「美音」を極限まで突き詰めた音です。ステンレス素材のDAPといえば、SP1000/2000、FiioのM11 SS、などが代表的ですが、ちょっと派手派手しい印象があり、苦手意識を持つ方も一定数いるように思えます。

しかし、AK240SSはその限りではなく、ステンレス筐体の利点を「美音」に活かすことで心地のいい音を鳴らします。今のステンレスとは一風違ったチューニングに仕上がっているところがいい。

やや抽象的な説明になってしまいましたが、AK240の中高音/低音域にあったモヤを低減し、ベールを脱いだ音というべきでしょうか。

ここまで読むと、ステンレスモデルの方が秀でているのか?と思う方もいるでしょう。これもまた一長一短で、アナログ感は無印の方が強く、優しさを追求する方にとってはイマイチかもしれません。

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