SONY Wena 3 レビュー:唯一無二にして至高の大人なスマートウォッチ

ウェアラブル

先月、SONY Wena 3のファーストインプレッションをお届けしました。あれからしばらく使ってみて、よかった点やそうでない点、それらを含めてレビューします。

自分のすきな腕時計を使えるロマン

          まく部分と任意の時計盤を組み合わせることでスマートウォッチ化を実現

Wena3の魅力はなんといっても「自分のすきな腕時計をスマートウォッチ化」できることです。親の形見だったり、奇抜なデザインをした時計、ハイブランドの時計など、既存の時計を便利に使えるのはロマンと実用性を兼ね備えています。むしろ、それがなければ魅力は激減、買うのはせいぜいSONY信者くらいでしょう。

私が購入したモデルはCITIZENとのコラボモデルなので、「本当に自分が使いたい文字盤」ではないのですが、デザインもよく気に入っています。ゆくゆくは自分の好きな時計盤にかえる予定ですけどね。

それはさておき、ROLEXやOMEGAなどの高級腕時計を所有する方々にとっては、資産をスマートウォッチ化できて、なおかつステイタスを顕示するといった意味では、かなり魅力的に映るのではないでしょうか。スマートウォッチは高級感やブランド力がどうしても損なわれがちですからね。

充電器はマグネット式でなく、ハメる方式のものを採用。ガッカリしたポイントでしたが、ガッチリ固定するならこっちのほうがいいですよね。Wenaにはこっちのほうがあってるかもしれません。

「Wena 3」アプリでできること:運動測定は非対応

Wena 3アプリでは心拍数や睡眠状態の確認など、様々な健康状態の確認ができます。ただし、他社製スマートウォッチのように、スイミングやジョギングなどのデータ化には非対応です。

その他にも、電子マネーへのチャージにも対応します。本体の設定を変更することも可能です。

スマートウォッチとしての基本的な機能搭載だが、他者製品には劣る

心拍数モニタリングや歩数計、睡眠モニタリングなど、スマートウォッチとしての基本的な機能はすべて抑えています。

しかし、一部の機能は他社製品よりも確実に劣り、やはり餅は餅屋なのかなといったところ。こう、スマートウォッチ市場を開拓しようとするメーカーは、技術が確立されておらず、粗がめだちます。

その中でも顕著なのが睡眠の質モニタリングです。私が所有しているMi Band 6では厳格な測定なのですが、Wena3は入眠時間が2時間ほどズレていたり、寝ていないのに寝ている判定になっています。これはちょっと許容できません。Wena4での改善に期待します。

自動でストレス値を測定する機能もあって、それは役に立っています。これが意外と便利で、自分がストレスを感じやすい状況を振り返り、分析できるからです。

それ以外は、心拍数モニタリングや歩数の違いなどで、ものすごい気になるわけではないです。

後ほど触れますが、Wena3にはAlexaやデバイスを探すなどの機能も搭載されています。

FeliCa搭載・モバイルSuicaなどの電子マネーに対応

FeliCa搭載でモバイルSuicaや楽天Edyなどに対応しています。つまり、本機を装着していれば煩わしいSuica、そしてスマートフォンを取り出さずに済むわけです。

私は海外端末をこのんで使っているため、必然的にFeliCa非搭載になってしまいます。その悩みを払拭するのがWena3。

海外端末ではFeliCaが使えないのが弱点でした。しかし、本体に非搭載でもWena3があれば万事解決。自分のすきなスマホで間接的にFeliCaを使えるようになります。公共交通機関も超快適です。

それはそうと、Wena3で決済するようになってから、スマホをポケット(カバン)から取り出すことが超絶億劫というか煩わしく感じるようになりました。あれ?スマートウォッチで決済するの超楽じゃね?ただし、金銭管理は慎重に。お金の実態がないので、金銭感覚がバグりやすくなります。

ディスプレイの視認性は良好!最低限の情報だけを表示するのがよい

こういった、ウェアラブル端末のみならず、モバイル機器で問題になるのがディスプレイの視認性です。日光の下だと暗すぎて見えなかったりします。

ところがWena3ではそんな心配も無用。外でも問題なく視認できます。それだけでなく、UIは白黒表示で必要最低限の情報のみ表示。シンプルでいいです。

ただ、光沢感の強い液晶のため、条件次第では見にくいかもしれません。それ以外の条件では情報量も良好です。

バッテリー

ユーザーの大多数が使わない機能を次々と各社が搭載し、バッテリー持ちを犠牲にするなか、Wena3は必要最低限の機能、モノクロのUIや小型ディスプレイを採用。そのおかげで、バッテリーが1週間はもちます。

私見として、スマートウォッチの稼働時間はとりわけ重要だと考えています。ただの時計ならまだしも、1日つけて、その日のどこかで充電しなければいけないのは、健康を監視するためのデバイスとし本末転倒です。なんなら、毎日充電するのも面倒でしょう。スマートウォッチは断続的に使えるべきです。

ただ、Wena3を24時間つけるのは物理的に重いよなあ……。とは思いますけどね。

Alexa

Wena3の側面にはマイクが内蔵されており、そこからAlexaを操作できます。

Alexaを使っていない人には不要な機能ですが、Wena3から家電を遠隔操作したり、音楽の再生ができるのは便利です。まぁ、スマホや完全ワイヤレスイヤホンがあるので、魅力には欠けますが、スマートウォッチからサクッと操作できるロマンは確かにあります。周りに人がいなければ外でも不審がられず操作できますからね。

利便性よりもロマンよりの機能ですが、使っていて楽しく、愛用しています。

デバイスを探す:ただし探すのはスマホではなく時計側

デバイスを探す機能も搭載しています。とはいっても、スマホ側を探すのではなく、時計を探します。

仕組みはというと、最後に時計と同期した場所をマップに記録し、そこを表示します。

Qlio Lock

Qlio Lockにも対応しています。私は所持していないので検証はできません。Wena3を操作して家の施錠・解錠ができるようです。

一長一短。しかし唯一無二の選択肢

Wena3は唯一無二のスマートウォッチですが、全体的に詰めが甘いです。コンセプトはすばらしいけど未完成。改善が必要です。

しかし、Wena3のよさはそういったところでは測れません。自分のすきな腕時計をスマートウォッチ化できるのは特定の層にとって確実に刺さるでしょう。ロマンと実用性を両立した製品は大好物なので、似たりよったりの製品を出して競争するよりも、自社の魅力を全面に押し出した製品で各社は競争してほしいですね。

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